「猫の保護活動」と聞くと、皆さんはどんなことを思い浮かべますか?
愛らしい子猫を助ける、心温まる物語。 一方で、中には「ただの自己満足ではないか?」「無責任に飼い猫を増やしているだけでは?」といった、厳しい声があることも事実です。
でも、私は声を大にして言いたい。 猫を保護する活動は、決して自己満足や偽善なんかじゃない。 猫を救うことは、いつしか、私自身の心を救うことになっていたのです。
1. 私の人生を変えた、最初の猫
私の最初の猫との出会いは、まだ私が若かった頃。 当時の私は、人間関係に疲れ、心を閉ざし、人生に絶望しかけていました。
そんな時、家の近くをウロウロしていた、たった一匹の子猫との出会いが、私の人生を180度変えてくれました。 親に許可をもらって家族に迎え入れたあの子は、ただそこにいるだけで、私に無条件の愛を注いでくれました。 警戒心なく私に甘え、ゴロゴロと喉を鳴らすその姿を見るたびに、私の心の氷は少しずつ溶けていきました。
人間との関係で傷ついた心は、猫の純粋な優しさによって癒されていったのです。
その後も、不思議と私の周りには、助けを求める猫たちが現れました。 近所に迷い込んできた子猫、雨に濡れて震えていた成猫。 気づけば、我が家は猫たちが入れ替わり立ち代わり訪れる場所になっていました。

2. 保護活動の現実:美しいだけじゃない日々
これまで、7匹の猫を家族として迎え入れ、5匹以上を里親に出してきました。 猫を助けることに迷いはありませんでしたが、現実の壁にぶつかることも多々ありました。
フード代、医療費、トイレの砂代…。 社会人として働き始めた21代から40代になる今まで、その支出はすべて、私が一人で負担してきました。
特に、全身に発疹が出て仕事を辞めざるを得なくなった時や、収入が激減した時など、金銭的に苦しい時期もありました。 「こんなに大変な思いをして、なぜ続けるのか?」 そう自問自答したこともあります。
でも、私が手助けした猫たちの命が繋がっていく姿を見ると、そんな苦労も吹き飛んでしまうのです。 里親に出した猫たちが、新しい家族に愛されていると聞くたびに、心から安堵し、また次の命を助けようという気持ちが湧いてきます。

3. 偽善ではない。これは「恩返し」の気持ち
「保護活動は自己満足だ」という声があることを知っています。 確かに、猫を助けることで、私の心は満たされます。 でも、それは決して悪いことではないと思うのです。
むしろ、私は猫たちに救われた恩返しをしているのかもしれません。 心が傷つき、一人ぼっちだった私を、無償の愛で包み込んでくれた猫たちに、今度は私が何かを返したい。 そう思うことが、この活動の本当の原動力になっています。
腰のヘルニアを患い、収入が減少した今でも、私が「猫の保護施設を建てたい」という夢を諦められないのは、この気持ちがあるからです。
4. 猫たちが教えてくれた、大切なこと
猫たちは、私にたくさんのことを教えてくれました。
- 無償の愛: 見返りを求めずに愛すること。
- 純粋な心: 過去を悔やまず、今を生きること。
- 信じること: 人間は裏切るかもしれないけれど、動物はいつでもまっすぐな心で向き合ってくれること。
このブログを読んでいるあなたがもし、私と同じように人間関係に悩み、心を閉ざしているのなら、動物との触れ合いを大切にしてみてください。 きっと、彼らの温かさが、あなたの心をそっと包み込んでくれるはずです。
私がそうであったように、あなたが誰かを助けることが、いつかあなた自身を救うことにつながるかもしれません。
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